父の地元では油で炒めた七味唐辛子を使うんだけども、それを「からし」と呼称していたら、若いM男さんに、からしって黄色いやつですよね?って、通じなかったので真面目に調べてみたんだ。
調べる前は、
唐辛子だって、唐のカラシって言うじゃないか。
黄色いのは和辛子だべさと、えらそーに横柄に不遜な態度で宣ったんだが。
でも、後からふと、からいって言葉自体はからし菜から来てなかったかしら……
ついでに、和ってついてるのって、洋に対してが多かった様な……洋服と和服、洋箪笥と和箪笥みたいな。
なんて思い出して、調べました笑
からし菜の由来は諸説あり。
田んぼを枯らす草なのか、からいという言葉が先なのか謎。
ようは、辛いってのは、からし菜みたいな味って事だ。
要は、からしは黄色いやつってのは間違いなく正しい!!!
そして私の最初の考えも近代においては決して間違っちゃいない。
ただ、辛味とかって言えばもう少し簡単に伝わったかもしれないと思った。
唐(この場合の唐は外国という使い方であり、実際はポルトガルとか朝鮮)からきたからしっぽいヤツで、唐辛子。
(余談ですが、日本で唐物と呼ぶ物は外国から来たもの、舶来品的な意味合いがあります。日本にとって外国を象徴するのが唐だったのでしょうね。お茶をやると唐物という言葉をよく使います。)
唐辛子の別名は蕃椒であって、山椒とか胡椒とかの椒が共通している。
現代中国語では辣椒で、古代中国語からきて日本で使っているの漢名が蕃椒だ。
この椒ってのは、低木になる小粒の実に冠される漢字っぽい。
山椒の木である「はじかみ」を連想させる物の事だと思う。
もっと古代中国語を調べれば話は変わってくるかもわからんが、中国漢字の成り立ちというのは、意味と音を合体させている。
木という意味に、叔という音というのが椒。
そして叔というのは甲骨文字の段階ではツル植物の小さい豆みたいな意味もあるが、現代中国語ではおっさんの事です。無理矢理解釈すればいけそうな感じが不思議です。
叔(shu)と椒(jiao)音に関しては、現代の漢語でたるマンダリンを検索しているので、当てにはなりませんが、日本語のショウも含め、何となく儚げで仲間っぽい音ですよね。
言語というのは、この程度の音の違いが大問題ではあるのですがね……
基本的に木になる小さいものっていう雰囲気に変わりはない。
日本語ではかぐわしいという意味もある。
中国語辞典の方では刺激的な物とも書いてあった。
からしもからし菜の小粒の実で作るが、木ではない。
なので、木偏の椒を使うのは不適格だったのだろう。
マスタードとか、からし粉末の事を中国では芥末と言う。
からし菜の実の事を、芥子と言う。
これは、アヘンであるケシの実とからし菜の実が似てたので室町時代に誤用したので、日本ではケシの事を中国語のからし菜の実と呼んでいる……っぽい。
芥は、中国的には小さな草という意味があるらしい。
小さい、儚い感じが、マイナス表現の時に使われて今の日本の「塵芥」みたいな芥の使い方になっただろうかしらね。
輸入言語の独自進化や誤用進化は本当に面白いのだ。
生きている。
本当に言語は旅をしながら生きてきたのだ。
プレイの後でこういう事を考えている。
多分相当な暇人という事なのですが、私はこういう事を考えたいが為に暇をつくっているので、主観的にはめちゃくちゃ忙しいし、充実している。
そして、ひたすら私が楽しいだけでかなり無益だ笑
という話でした。
まあ、いつもの事です。