素材フェチが火を吹く

新宿の無印良品、凄いですね……

古紙になる売れなかった古本の販売(下村湖人の論語物語を買ってしまった。下村湖人は、私とは正反対の洗練とわかりやすさを兼ね備えた憧れの文章を紡ぐ。)

世界の民芸、訳あり品。

そして何と言っても、染め直し衣類の販売。

これ画期的というか私自力でやっていたんですよ。

もう10年弱前に母に買ってもらった無印良品の白いセーター、物凄く気に入ってたので、一昨年位に玉ねぎの皮で染めたんですね。

それも今年は毛糸がもう擦り切れたので、解いて毛糸玉にしてあります。

マフラーかショールか何かにしようかなと思っております。

無印良品の良いところは素材がシンプルでわかりやすい事ですね。

染め直しで印象的なのは、インディゴはポリエステルも多少は染まるのですが洗うとだいたい落ちるし、黒染めの物はポリエステルの縫い糸には染色されていなかったので、白いステッチの様に残っていた所ですね。

なるほどと言う思い。

まあ、ザッと眺めてみて、Sサイズが圧倒的に多かったので、私は簡単に買える物では無かったのですが笑

日本人ってほんとちっさくて可愛らしいよね。私も日本人なんですけどね!!!!

無印良品を好む層がまず華奢なのでしょうけれど。

女王様と全く結びつかない趣味なんですけど、私は割とサスティナブルな物が好きです。

サスティナブルを志してるわけでも、気を付けてるわけでも、無いのだが……

この違いはとても難しい。

単純に、私生活で使う物は無印良品程度の低価格な物でもハイブランドの高価な物でも、納得して気に入った物にしか購買意欲がそそられないのと、一度気にいるとずっと使ってしまうのと、新しい物に変えるのが心底面倒臭いのと、何とか使えないもんかとあれこれやるのが楽しいのと、元々服を買うときに布地としての価値を考えるというだけの事なのです。

時代がね、私に追いついてきたんですよ。

驚くほど横柄な事を言ってるね。

冗談ですよ冗談。

日本の衣類自給率って、点数ベースで3%しか無いんですよね。

原料を調べたらもっと低いでしょうね。

日本のウール消費量世界3位です。

あんまり羊飼ってないのに!羊そんな食べないのに!

国産ウールはほぼ市場に無い、というか、ついこの前まで捨てていた。

最近は、ちゃんと活用しようという活動もあるのだけれど、品種が違うのでかなりゴワゴワしているらしいが、既に終了したクラウドファンディングで国産ウールのセーターを見かけた事がある。

手に入るもんなら心底から欲しい。

私はね、もう輸入して作っちゃった物はしょうがないと思うけど、コットンもウールも国産で賄うのは相当無理があるので、今あるものを循環させるのが一番シンプルな解決だと思っているのですよ。

既にこんなにあるんだもの。

それに、布って結構丈夫なんですよ、縫い直せば何かになる。

セーターは糸が太くてちゃんと接ぎ合わせてる物を買っておけば解けるし、靴下はダーニングできるし、布は繕ったり、刺し子したり、裂いて織り直すこともTシャツなら編むことも出来るわけです。

私が服を直す事ばっかり考えているのは、不買運動に近いかもしれません。

だから、10年着れるかどうか、擦り切れたら直せるか、染め直しに耐えるか、そういう点で素材をとても気にします。

日用品は、ですよ。

SM道具は別です笑

鞭は長く使えて直せる作り方と素材に拘って我儘言ってますけどね。

高いんだもん!!!!!

そして、私は靴作りで豚だの牛だの馬だのと、革を使うので、肉も食べます。

それはそれは美味しく頂きますよ。

肉を食べる量は多分少ないけどさ……

随分昔、お坊さんマゾと、馬革良いよねってお話をしていて、生臭坊主として供養しなければと思い立ち、二人で馬刺しを食べに行ったのでした。

元気かしらね……笑

因みに日本で育ちやすい和綿なんて物もあったり、シルクは言わずもがなですけど、日本の近代化の為に原料を輸入して布にして輸出して外貨を稼いで戦争に突入したので、まあ、しょうがない。

そして、日本は割と麻の文化です。

麻ってとても大麻を連想させますけど、物の本によると麻って漢字は、植物の葉や茎の繊維という意味です。

なので、芭蕉やイラクサなんかも含まれます。

緊縛に使う黄麻とかジュートとか呼ばれる物も、アオイ科で、大麻のアサ科とは違う植物なのであります。

セビアンには大麻を使った縄も売っていたかと記憶しております。

日本で最も多かったのは紛れもなく大麻なんですが、私は懐古趣味でも無ければヒッピーでも無いので、世界的に危険視している事と日本が用途を絞って禁じている以上考慮する必要性が無い。

革なら、鹿の文化ですね。

ジビエの消費も急務だと思う。

そこも網羅している無印良品には驚きを隠せないですね……

と、因みに、直すとかやっていると恐ろしく時間を食うので、現代の家庭では相当無理があります、ほぼ不可能です。

大企業がやってくれるならそれに越したこと無いんです。

布が高くて衣類2、3枚で過ごしていた江戸時代に戻る必要は無いのですよ。

私はやるけどね。好きだから。

ただただ忘れてはいけないのよ、衣食住はとても価値のあるもので、衣食住がとりあえずあるという状況は、この上なく、人類が望んで止まなかった豊かさなのです。

素材について掘り込んで行くといつまでも書けてしまうので、このくらいにしておこう……

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