女着物の話をする!!
大切な事なので2度、3度と言う。
今の和装の「正しい着付け」が始まったのは昭和であって、着物の歴史のほんの一瞬、最後の最後、というか、着物を普段着から排除し、衰退させ原因が昭和着物だという事を最初に覚えて欲しい!!!!
私の理想の世界男版はこちらです↓
男着物について
こちらを踏まえた上で、女装子ちゃんにも役立つ(わけがない笑)デカイ女着物の話し。
皆さんがイメージする昭和着付けというのは、
身体を寸胴に整えるためにタオルやなんかで補正を入れて、おはしょりを上げて、胸元をクリップで止めて、帯にプラスチックの板を入れて、枕や帯締めで帯を止める、という大変大仰な物です。
昭和着物と書いてる時はこれです。
その他「着物」と書くときは着物全般の事ですので、過去の文化的に裏付けのある着こなし全般になります。
因みに、モダンな和洋折衷はここでは扱わぬ事とします。
紐解いて行けば時間がかかって仕方が無いので、さっぱり行こうと思う。
そんなわけで、デカイ女の為の着物との付き合い。
です。
①昭和の着方のコツ
②アンティークとの付き合い方
③異性装のススメ
いってみよう!!!!
①昭和の着方のコツ
でかい女というのは、まあ、着物の丈だの裄だのがただただ足りない。
女装子ちゃんも足りないですよね。
浴衣みたいな単衣着物なら、少し手縫いが出来れば直せる事もあるけど、まあ、面倒だよね。
で、女性用のFREE SIZEの着丈はだいたい165cm
170cmだと、おはしょりが出るギリギリです。
(因みに男性のLサイズ浴衣は145cmくらいです)
この場合にお端折りを出すコツがありまして、円香さんの母が苦肉の策を講じた着方ですが、腰紐を、本当に腰でしめる。それだけです。
裄はアームカバーでもしといたらよろしいかと。
そして、帯は少し上めにしめますと、丈の足りてる着物の様に見えます。
大正時代くらいの若い女性は、身八つ口いっぱいに帯を上げて着ていた様なので、そこまではいかずとも上げて着たらおはしょりの見栄えはそこそこ整います。
女装子さんもやってみるといいよ。
②アンティーク着物というのは、だいたい150cm台の人向けの着物が多いので、170cmの人にとってはほんの少し長い対丈着物くらいあります。
おはしょりは無理だけど対丈で引きずらないくらい。
高畠華宵の絵にはおはしょり無しの着物も登場したりするので、高畠華宵風です〜と言い張れば良いような気もするけど、なんとなく見慣れた感じに着たいと思うので、おはしょりの代わりにしごき帯を巻いてみるという手があります。
上げてる風です。みたいな趣。
今は振り袖の時に帯の下に巻いてるやつね。
あれかわいい。
それでも足りない場合なんだけど、江戸時代は襦袢は見せて良い物だったので、着物の下に着物を着たり、見せられる様な好きな布で裾除け作ったりしても、まっっったく間違いでもなんでもない。
裄はアームカバーでも(以下略)
羽織だけ新しいサイズの合ったものにしておくのもいいよね。
あと、幅が足りない場合なんだけど……
戦後辺りかと思うんだけど、身体の曲線を活かす様に、ウエストを締める着こなしもあったんですよ。
足りないにも限度はあるけど、細い所に合わせて着る、というのも一つの考え方ですよね。
女装子さんは身体が男性で、直線的なのでその様な着方もとても似合うと思うのです。
この場合、皺をしっかり折りたたんできっちり処理すると素敵かと思う。
③異性装のススメです。
結局の所、日本人は結構男装したり女装したりしてきている人種なのです。
先ほども書いたように、アンティーク着物というのは150cm前後のサイズが多いなると、170cmの人は逆にアンティーク着物が狙い目なのではないかと思うのです。
対丈で、細い帯で小袖風に、少しマニッシュな着こなしをするのはとても素敵に思う。
男性も女性向け着物を普通に着たら良い。
女性も普通に対丈で着たら良い。
裄はアームカバー(以下略)
布足せるなら足したらいいと思うけどね。
◯余談
帯についてもだけど、カッチカチのバッキバキに帯を締めなきゃならないわけじゃない。
帯締めで帯がくっちゃくちゃになってる白黒写真なんて山程出てくるし、別にみっともないとは思わないほうがいいと思うんだ。
そして、普段着にするんなら半幅や兵児帯、最近はカジュアルな袋帯なんかもあるよね。
スカーフやベルトでもいい。
日常も着ていた物として考えて、楽に着たいし、楽に着てる人が山程居れば、私が目立たないで済むから早く皆が着物きてほしい。
間違ってるとかいちいち言えないくらい増えて欲しい。
楽な方楽な方に流れて着て欲しい!
そうそう、今度襦袢の話もしようと思う。