大真面目な話

ふと、先日、今私はM男さん達や家族を戦争に送り出せるだろうか。

と、自分に問いかけたのです。

かなりきつい、と思った。

多分、送り出さねばならないとなったら、奥歯位は自力で割る自信があるのだ。

何にせよ、心底からやだな……ってシンプルに思うのです。

まあ、これからの時代の有事は、女性も志願できるだろうけど。

憎むだろうな、国家という架空の概念を。

相手国も含め、人を恨むことは、私はせんだろうけど。

祖母は、父と兄を送り出したんだなと思ったりなど致しました。

今日も我儘を言って、無尽蔵に悪態をついていたらしいけど笑

老人の悪態を、良いんだよそのくらい、させたれや苦労したんだよ!と、毎年この時期だけは思います。

愛すべきクソッタレババアなので、我儘、虚栄心、差別主義、無尽蔵な暴言の語彙力、ボケてる癖に悪態をつく脳味噌だけぴんぴん。

階段から転がり落ちて救急車で運ばれても、持病無し、血圧年相応で異常無し、快眠、快食、快便。

救急隊員が首を傾げる。

肋骨折ってたんだけど、一週間で回復した。

急に食事中に吐いて意識を失って、急に起きて、煩いわね!?と文句を言って、病院に運ばれて精密に検査しても、何の異常も無い……ですね……と、医者も首を傾げる。

認知症の検査、全問正解で元の知能が高すぎるのかもしれませんね?認知症の症状しか出ていません……?と首を傾げる医者。

思春期の私(処女)がテレビで見た援助交際をしていると思い込み(処女)エイズを罹患してると思い込み(処女)心中に誘う。

おばあちゃん、私、モテないし、男性経験無いからエイズでは無いと思うな……と、モテない事を素直に吐露する羽目になる。

不細工で不憫だから、おばあちゃん一緒に死んであげると、言われるも

おばあちゃん、私は古代中国の唐時代なら美人だって兄貴が言ってたから大丈夫だよ……(?)

あんたの歯並びが悪いから心中しましょう。

歯科矯正しないんだったら私はこの子を殺す!

何でか知らんが心中に憧れがあるらしく、やたら心中に誘われたのが実に面白い。

書きながら笑ってしまった。

ボディローションを塗ってやろうと言ってボディーソープ塗られて、全身かぶれて夜間病院に担ぎ込まれたりもしたね。

味噌汁にコンソメスープ入ってたり。

今日はすき焼きにしましょう!と言って、はい、じゃあ作って頂戴、と、スーパーの袋を渡された小学六年生。

小学校高学年まで、足の速さで勝てず、点滅信号で走り出すのに追いつけず、赤信号で置き去りにされたり。

浪費癖があったり。

未亡人に憧れていたり。

この、祖母の話をすると、多くの人が非常に同情して、なんなら時に助けてくれようとする善良な方達もいらしたんですがね、

思春期の頃はそれはそれは不愉快でこいつと血が繋がってると思うと気味が悪いな……(純粋なる恐怖)とは思っていたんだけど、常々母に言われて、物凄くいつも納得してしまうのです。

「あの人は、思春期の頃に価値観が180度変わったんだよ、今まで良いとされていた事が悪に変わって、悪だったことが善にかわった終戦の時に、まだ大人じゃなかったの。

それが、どれだけのことなのか、私には想像がつかない。

あんたなんかにはもっと想像がつかないわよ。」

今ね、子供の頃にVHSを見ていて、インターネット配信を見ている、そんな変化を体感してみて思うのですよ。

「ババア世代の人の事は一生わからん!!」という事が。

因みに、ものっすげえ面白い生き物なので、二十代半ばから、こんな珍妙な生き物の血を引く私というものに誇りを持つ位には、大好きだなあと思います。

そして、本当に別れる日は、私の方が先に死ぬんじゃねえかと未だに思っていたりなどしますが、もしヤツが先に死ぬのであれば、そんな時は大泣きしながら万歳三唱してやろうと思っている。

何度も今会わないともう会えない気がするから、年寄の最後のお願いだと思って来てちょうだい……と、言われて5回位は会いに行ってるんだけどね。

いや、本当に、私の方が先だったらどうしようね……まあ、良いけどさ。

因みに、クソッタレババアですが、私を肯定する事もあります。

水商売やるんなら、お客さんから沢山教えて貰いなさい。

とかは、なかなか良いババアだなとおもいます。

あの人の中で、水商売のお姉さんというのは、職業選択のままならない時代と立場の女にとっての、自活して博識で歌と踊りの出来るスーパーアイドルだったんですよね。

私は、名もなきそのへんのクソッタレババアの記憶を、見知らぬ人の中に植え付けたいと思う。

これが、戦争の遺物だ、と。

絶対同世代の方への冒涜でしかないのだが、価値観という面で大きすぎる欠損を抱えた要因の1つではあると思うんだわ。

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