画期的な玄米粥のレシピ

玄米粥が好きだ。

中華料理が好きだ。

玄米中華粥を作ろう。

私はそう思い立った。

帰宅途中の車の中である、当店の閉店時間は23時であります。

少々フライング退勤したとはいえ、深夜であることに変わりは無い。

日本の禅寺の様な玄米粥というのは、一晩浸水させる必要がある。

そして、中華粥というのは、生米からお粥を作ると聴いたが、日本語の「本場の中国のお粥の作り方」というものには、米を油で炒めてから炊くとある。

理由は油でコーティングすることにより汁が濁らないお粥になるとのことだ、米がぱっくり割れた白米の粥が特徴である、と。

私は考えた、コーティングは良いとして、米は炊いてから煮込めばぱっくり割れるのは普通なのでは無かろうか。

では玄米はどうなのだろうか?

そもそも玄米というのはお粥にしてもあまりでんぷんが出てこない、というか、でんぷんが出てくるまで炊くのは圧力をかけるか時間をかけるかで面倒だ。

とりあず糙米粥と検索して中国語レシピを漁る。

炒めたりせず水多めで炊飯器でそのまま炊いていた。

一応気になって粥と検索してみたのだが、炊飯器に水を入れて炊いていた。

そうだろうよ。

と、私は思った。

違うとすれば、日本で言うところの炊き込みご飯のように、多様な食材を入れて炊く所だ。

だが、そこで思い至るのだが、要するに、米がぱっと開いて柔らかければお粥である。

そして思い出すのだが、玄米を炒ると玄米茶の香ばしい玄米や、玄米シリアルのポンポンが出来る。

それを程々の破裂具合にして炊くと、時短で香ばしい玄米ご飯になる、これはボソボソして凄く美味しくない。

だが、ボソボソするんだから水多めで煮ればいいじゃないですか、と思い至る。

そして私は土鍋に油をひき、30分程度浸水させた生米をキャノーラ油で炒め、そして水を1400ml入れ、塩をぱらりと撒いてから、30分煮た。

想定通りの完璧な粥が出来上がった。

ところが、普通炊きの一人分の米は半合程度であるにもかかわらず、私はやらかしていた。

一合炒めてしまったのだ。

しかも、粥はニ人前で半合である。

水は適量で1リットルをこえている。

そして、当然だが四人前のお粥が出来上がったのだ。

まだウキウキと切り刻んだサツマイモは投入していない。

とりあずその量に慄きながら、タッパーに3/4を詰め込み、冷凍豚肉を解凍し、土鍋に焦げ付かせぬ為の水を足し、豚肉とサツマイモを投入し、旨味中毒の日本人らしく鶏ガラスープを隠し味程度に入れてひたすら煮た。

ここで賢い方はお気づきだろう。

私は水を足した。

出来上がったのは、丼スレスレで2人前位のお粥だった。

完成したのはてっぺんだった。

幸いな事と言えば、粥の下ごしらえの間に猫の世話をし、煮てる間に洗濯出来たことであろう。

そして、何よりも激的に美味かった事である。

油、肉、根菜、米、そして澄んだアミノ酸味のスープ、完璧な布陣だ、これが嫌いなアジア人はそうは居るまい。

これをここまで読んでしまった奇特な方は、是非お作りになって頂きたい。

レシピはこの文章の中に全て書いてある。

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